あさまし。 更級日記『物語(源氏の五十余巻)』(3)現代語訳

あさましい

あさまし

[形][文]あさま・し [シク]《動詞「あさ(浅)む」の形容詞化》 1 品性が卑しい。 さもしい。 下劣だ。 嘆かわしい。 みすぼらしい。 ㋐意外だ。 あきれる。 驚くべきさまだ。 がっかりして、あきれかえる。 程度がはなはだしい。 死んでしまう。

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古語

あさまし

略歴 [ ] 父はの玄孫で・のを務めた。 母はの娘。 母の異母姉()は『』の作者である。 兄・、甥・は学者である。 彼女は5年()に出生。 4年()、上総国における父の上総介としての任期が終了したので一家で帰国(上京)し、3ヶ月ほどの旅程を経てようやく京へと入った。 帰国するころ彼女は13歳で、更級日記は上総国に居る頃から始まっている。 当時、物語に対する熱が冷めず、翌年に上京した伯母から『』五十余巻などを貰い、昼夜を問わず読み耽った。 夢に僧が出てきて(女人成仏が説かれている)「・第五巻を早く習え」と言うが、心にも掛けず物語を読みふけったことを、後年更級日記の中で、「まづ いとはかなく あさまし」と批評している。 元年()には姉が二女を残して亡くなり、なお物語に耽読した。 しかし、この頃から「信心せよ」との啓示を夢に見るようになる。 に仕え、元年()頃、と結婚。 2年()に一男()と二女をもうけたが、俊通は元年()に死去し、子供達も独立して彼女は孤独になった。 このあたりで更級日記は終わっている。 作品 [ ]• その他 [ ]• JR内房線・小湊鉄道の東口前()に銅像がある。 当時の上総国の国府は、千葉県にあったと考えられているためである。 笠をかぶり虹の上を歩く銅像は、父親をはじめ姉や継母とともにから京の都へと上京する13歳の菅原孝標女の姿をモチーフにしている。 五井駅からまで延びる道路は「更級通り」と愛称されている。 また、市原市にはという地区がある。 脚注 [ ].

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「あさましい」の意味と使い方・男女別あさましい人の心理

あさまし

(私が、)「ああ、昨日は翁丸をひどく打ったものだなあ。 死にけむこそあはれなれ。 死んだとかいうことだが、かわいそうなことだ。 何の身にこのたびはなりぬらむ。 何の身に今度は生まれ変わっているだろう。 いかにわびしき心地しけむ。 」 どんなにつらい気持ちがしただろうか。 」 とうち言ふに、この居たる犬の震ひわななきて、涙をただ落としに落とすに、いとあさまし。 とつぶやくと、この座っていた犬がぶるぶると震えて、涙をただひたすら落とすので、たいそう驚いた。 さは翁丸にこそありけれ。 それでは翁丸であったのだな。 よべは隠れ忍びてあるなりけりと、あはれに 添 そ へてをかしきことかぎりなし。 昨夜は隠れ忍んでいたのだなあと、かわいそうだと思うのに加えて趣深いことこの上ない。 御鏡うち置きて、「さは翁丸か。 」と言ふに、ひれ伏していみじう鳴く。 お鏡を置いて、「それでは翁丸なのか。 」と言うと、ひれ伏してひどく鳴く。 御 お 前 まえ にもいみじうおち笑はせ給ふ。 中宮様もたいそうお笑いになる。 (4) 右 う 近 こん の 内 ない 侍 し 召し て、「 かく な む。 」と 仰 おお せらるれば、 (中宮様は)右近の内侍をお呼びになって、「こういうことがあったのだ。 」とおっしゃると、 笑ひののしるを、上にも聞こしめして、渡りおはしましたり。 (女房たちが)大笑いするのを、天皇もお聞きになって、(中宮様の部屋に)おいでになった。 「あさましう、犬なども、かかる心あるものなりけり。 」と笑はせ給ふ。 (天皇は、)「驚いたことに、犬などにも、このような心があるものなのだなあ。 」とお笑いになる。 上の女房なども聞きて参り集まりて、呼ぶにも今ぞ立ち動く。 天皇に仕える女房たちも聞きつけて参り集まって、(「翁丸」と)呼ぶにつけても今は(隠すことなく)立ち動く。 「なほこの顔などの 腫 は れ たる 、 物のてを せ させ ばや。 」と言 へ ば 、 (私が、)「やはりこの顔などの腫れていること、手当てをさせてやりたい。 」と言うと、 「つひにこれを言ひあらはしつること。 」など笑ふに、 (女房たちが、)「とうとう翁丸に対する同情を言い表しましたね。 」などと(言って)笑っていると、 忠隆 ただたか 聞きて、 台 だい 盤 ばん 所 どころ の 方 より、「まこと に や 侍 はべ らむ。 かれ見侍らむ。 」と言ひたれば、 源忠隆が聞きつけて、台盤所の方から、「本当でしょうか。 (私が)その犬を見てみましょう。 」と言ったので、 「あな、ゆゆし。 さらに、さるものなし。 」と言はすれば、 「まあ、縁起でもない。 まったく、そのようなものはいません。 」と(人をやって)言わせたところ、 「さりとも見つくる 折 おり も侍らむ。 (忠隆は、)「(そんな嘘をついて)いくらなんでも(今後)見つける時もあるでしょう。 さのみもえ隠させ給はじ。 」と言ふ。 そうばかりもお隠しになれますまい。 」と言う。 さて、かしこまり許されて、もとのやうになりにき。 そして、(翁丸は)おとがめも許されて、元のように(宮中で飼われることと)なった。 なほあはれがられて、震ひ鳴き出でたりしこそ、 やはり同情されて、震え鳴き出したのは、 よに知らずをかしくあはれなりしか。 何とも言いようもなく趣深くしみじみと感じられる様子であった。 人などこそ人に言はれて泣きなどはすれ。 人などは人に(同情の言葉などを)言われて泣いたりなどするものだが(、犬もそのようなことをするとは思いもよらないことだったよ)。

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