ワクチン開発には年単位の時間がかかる 日本国立感染症研究所で 「新型コロナウィルスの分離に成功」との発表がありました。 これはどういうことかというと、 ウィルスの分離により、ウィルスの構造がわかり、ワクチン開発しやすくなる ということです。 しかし・・・ 「ワクチンの開発には、年単位の時間がかかります。 」 との日本国立感染症研究所の所長の弁です。 ワクチン開発に年単位の時間がかかるとすると、 ワクチン開発ができるころには、 すでに 流行は終わっている可能性が大! 2002年のSARSの流行のときも、 中国がワクチン開発をしましたが、 臨床試験を始めるころには、 すでにSARSは終息していました。 そもそも、ワクチンができるかどうかもわかりません。 2012年に流行したコロナウィルスが原因の 中東呼吸器症候群(通称MERS MERSのワクチンは開発されていません。 ただ、今回の新型コロナウィルス 遺伝子配列の90%がSARSと同じだとされるので、 ワクチン開発期間が短期間で済む可能性もあります。 さらに、ワクチン開発が始まったのがとても早いです。 SARSは、2002年11月下旬から始まりましたが、 ワクチン開発が始まったのは、翌年の2月頃から。 それに比べると、今回各国の対応は異例の早さです。 アメリカの研究所では、 新型コロナウィルスが見つかった数日後から 24時間体勢でワクチンの開発を進めています。 「今年の初夏ごろには臨床試験に入りたい」との話です。 年単位でかかるワクチン開発なので 非常に早い話ですが、 それでも、今年の初夏ごろに臨床試験がやっと始まる、というのは、 それまでの感染拡大が心配です。 <追記1> 先日(3月5日)、大阪大学と遺伝子医薬品開発のベンチャー企業「アンジェス」が 新型コロナウィルスのワクチンを共同開発すると発表しました。 DNAワクチンとは、新型コロナウィルスの遺伝子情報を読み取って それを体内に入れることで、抗体を作るワクチンです。 従来のウィルスを弱体化させて投与するワクチンより、安全性が高いです。 ワクチンは副作用のリスクもあるので、そのへんの臨床試験とかも 開発に時間がかかる理由です。 DNAワクチンは、副作用が少ないので、開発時間は短縮できますが、 それでも、少なくても開発に6カ月はかかるとのコメントです。 これは朗報ですが、ワクチンができるのが早くても来年ということで、 やはりワクチンを作るのは時間がかかります。 それまで、感染が抑えられればいいですが。 英オックスフォード大学の研究チームが、新型コロナウイルスへの感染を抑えるワクチンを、 早ければ9月にも実用化することを明らかにしています。 参考記事は 4月中にワクチンの臨床試験が始まるようです。 各国でワクチン開発の研究はされていると思いますが、 今のところ、このワクチンが一番早いかもしれません。 治療薬はいつできる? ワクチンは開発に、一般的に年単位の時間がかかりますが、 治療薬はどうでしょう? 「治療薬も一から作るとなると、年単位の時間がかかる」との弁。 治療薬もできるまでに年単位かかるのであれば、 それまで、感染拡大、死亡者が増えるというのは恐怖です。 そこで、いままで開発された インフルエンザやヘルペスなどに効く抗ウィルス薬で、 今回の新型コロナウィルスに効果がでるものがあれば 開発は早くなるとのこと。 既存の薬で効果的なものが見つかることに期待したいです。 <追記> ・抗HIV薬の「カレトラ」は、SARSウィルスを抑える基礎データがあるので、 新型コロナウィルスにも使ってみようとのことです。 <追記2>その後、抗HIV薬を臨床で使った結果が発表されています。 2020年3月19日 11時23分 NHK NEWS WEB エイズの発症を抑える抗ウイルス薬の「ロピナビル」と「リトナビル」を配合した薬は、新型コロナウイルスに感染した患者の治療薬として効果がある可能性があるとされ、すでに中国やタイ、それに日本国内で複数の患者に投与されています。 このうち、中国の医師らの研究グループが行った、この薬の臨床試験の報告が18日付けのアメリカの医学雑誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に発表されました。 それによりますと、臨床試験では、新型コロナウイルスに感染し一定の症状がある患者199人のうち、およそ半数に抗ウイルス薬を投与し、どのような経過をたどるか、薬を投与しない患者と比較しました。 その結果、試験開始から28日後の患者の致死率を比較したところ、抗ウイルス薬を投与されたグループではおよそ19. 2%だったのに対し、投与されなかったグループでは25%と、薬を投与されたグループが致死率で下回り、集中治療室に滞在した期間も短かったという結果が出たということです。 しかし、症状が改善する経過には大きな違いが見られなかったということで、研究グループは「今回の試験では、抗ウイルス薬の効果を確認できなかった」と結論づけています。 残念ながら、抗HIV薬での効果は確認できなかったようです。 ・新型インフルエンザ薬の「アビガン」は、ウィルスの遺伝子合成を抑える作用 があるので、理論的には効果があるようですが、動物実験の段階で、 妊娠中の胎児の奇形が認められているので、妊婦さんには使えません。 また男性にも使った場合は、しばらく避妊が必要とのこと。 ちょっと、気軽には使えないところがあるようです。 ・喘息治療薬の「オルベスコ」は、ステロイド剤ですが、ステロイド剤で唯一 ウィルスの増殖を抑える作用があります。 もしかしたら、新型コロナウィルスの重症化予防に使えるかもしれません。 新型コロナウィルスに感染して回復した人の「抗体」を使う方法 人間はウィルス感染すると、そのウィルスに対する 「抗体」というのを作って、 ウイルスを排除し、再び同じウィルスに感染しない仕組みがあります。 今回の新型コロナウィルスに感染して、回復した人ではその血液中に 新型コロナウィルスに対抗する「抗体」ができているはずです。 この抗体を感染者に入れてあげれば、感染者が早く回復する理屈です。 」 という論文を発表しています。 新型コロナウィルスに、ワクチンや治療薬がない今、 感染して治った人の「抗体」を投与する方法は、期待がもてます。 事前にこの抗体を投与して、ワクチンのように作用させることも 期待できるかもしれません。 ただ、他人にこの抗体を使って、何か問題はないのか 臨床試験は積み重ねる必要はあります。 現在のところ、新型コロナウィルスの治療に期待がもてる方法のひとつです。 新型コロナウィルス感染の今後の見通し 新型コロナウィルス感染の今後の見通しについて 参考になるのが、 2002年~2003年に流行したSARS. SARSは2002年11月下旬に始まって 終息宣言がでたのが、翌年の7月。 湿度や気温が上がってきた時期に終息していますが、 今回の新型コロナウィルスはどうでしょうか? また夏頃までかかるのでしょうか? 今年は東京オリンピックがありますので・・(やはり延期になりましたね。 ) すでに中国国内でのスポーツ試合 ・中国以外への場所の変更 ・延期 ・中止 のものがいろいろでてきています。 今回はSARSのときに比べて、各国の対応は早いですが 心配要素は ・今回の方がSARSのときより感染者が多い ・当時より、世界的に人の移動が激しい ・無症状の感染者がいるのでその感染力が不明 今後どうなっていくのか、ほんと心配です。 今できること 新型コロナウィルスにワクチンも治療薬もない現在できること 新型コロナウィルスに対する ワクチンも治療薬も時間がかかるので それまで待っていられません。 今自分にできること! よく言われている 「手洗い」・「アルコール消毒」・「マスク」は最低限必要です。 あとは、 自分の体力・免疫力を強化しておくことです。 体力・免疫力が高ければ、 感染しても症状がでなかったり、 症状が軽くすむ可能性は高くなります。 亡くなっているのは、 高齢者 体力がない 持病がある など、体力や免疫力が低下している人が多いと思いますので。
次の武田薬品は3月4日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療薬として、抗SARS-CoV-2ポリクローナル高免疫グロブリン(H-IG)の開発を開始すると発表した。 すでに、日本を含むアジア、欧米など複数の規制当局と協議を進めており、早ければ年内の上市を目指す。 同社が開発に取り組むのは、「TAK-888」。 上市まで「9~18か月間」(同社広報部)を見込む。 武田薬品が2019年1月に買収したシャイアー社は、免疫グロブリンをはじめとした血漿分画製剤のリーディングカンパニーで、培ったノウハウやネットワークを活用し、早期の実用化に向けてアクセルを踏む。 抗体を患者に投与することで、患者の免疫活性を高め、回復の可能性を高めることが期待できる。 通常の免疫グロブリン製剤は健康な献血者の検体から作成されることが多いが、「通常の血漿ドナーから得ることが難しい」としており、今後各国の行政当局と血漿の収集を含めた協議を進める。 同社はまず、米・ジョージア州の製造拠点の隔離されたエリアで製造を開始するとしている。 新型コロナウイルス感染症をめぐっては、回復患者の血漿を重症患者に投与することで効果が得られたとの複数の症例報告が中国などからあがっている。 なお、新型コロナウイルス感染症の治療薬をめぐっては、ギリアド・サイエンシズが抗ウイルス薬・レムデシビルについて2本の国際臨床第3相試験を開始することを発表している。 また、アッヴィ合同会社の抗HIV薬・カレトラ(一般名:ロピナビル・リトナビル配合剤)、富士フィルム富山化学の新型インフルエンザ治療薬・アビガン(一般名:ファビピラビル)の有効性が報告されている。
次のワクチン開発には年単位の時間がかかる 日本国立感染症研究所で 「新型コロナウィルスの分離に成功」との発表がありました。 これはどういうことかというと、 ウィルスの分離により、ウィルスの構造がわかり、ワクチン開発しやすくなる ということです。 しかし・・・ 「ワクチンの開発には、年単位の時間がかかります。 」 との日本国立感染症研究所の所長の弁です。 ワクチン開発に年単位の時間がかかるとすると、 ワクチン開発ができるころには、 すでに 流行は終わっている可能性が大! 2002年のSARSの流行のときも、 中国がワクチン開発をしましたが、 臨床試験を始めるころには、 すでにSARSは終息していました。 そもそも、ワクチンができるかどうかもわかりません。 2012年に流行したコロナウィルスが原因の 中東呼吸器症候群(通称MERS MERSのワクチンは開発されていません。 ただ、今回の新型コロナウィルス 遺伝子配列の90%がSARSと同じだとされるので、 ワクチン開発期間が短期間で済む可能性もあります。 さらに、ワクチン開発が始まったのがとても早いです。 SARSは、2002年11月下旬から始まりましたが、 ワクチン開発が始まったのは、翌年の2月頃から。 それに比べると、今回各国の対応は異例の早さです。 アメリカの研究所では、 新型コロナウィルスが見つかった数日後から 24時間体勢でワクチンの開発を進めています。 「今年の初夏ごろには臨床試験に入りたい」との話です。 年単位でかかるワクチン開発なので 非常に早い話ですが、 それでも、今年の初夏ごろに臨床試験がやっと始まる、というのは、 それまでの感染拡大が心配です。 <追記1> 先日(3月5日)、大阪大学と遺伝子医薬品開発のベンチャー企業「アンジェス」が 新型コロナウィルスのワクチンを共同開発すると発表しました。 DNAワクチンとは、新型コロナウィルスの遺伝子情報を読み取って それを体内に入れることで、抗体を作るワクチンです。 従来のウィルスを弱体化させて投与するワクチンより、安全性が高いです。 ワクチンは副作用のリスクもあるので、そのへんの臨床試験とかも 開発に時間がかかる理由です。 DNAワクチンは、副作用が少ないので、開発時間は短縮できますが、 それでも、少なくても開発に6カ月はかかるとのコメントです。 これは朗報ですが、ワクチンができるのが早くても来年ということで、 やはりワクチンを作るのは時間がかかります。 それまで、感染が抑えられればいいですが。 英オックスフォード大学の研究チームが、新型コロナウイルスへの感染を抑えるワクチンを、 早ければ9月にも実用化することを明らかにしています。 参考記事は 4月中にワクチンの臨床試験が始まるようです。 各国でワクチン開発の研究はされていると思いますが、 今のところ、このワクチンが一番早いかもしれません。 治療薬はいつできる? ワクチンは開発に、一般的に年単位の時間がかかりますが、 治療薬はどうでしょう? 「治療薬も一から作るとなると、年単位の時間がかかる」との弁。 治療薬もできるまでに年単位かかるのであれば、 それまで、感染拡大、死亡者が増えるというのは恐怖です。 そこで、いままで開発された インフルエンザやヘルペスなどに効く抗ウィルス薬で、 今回の新型コロナウィルスに効果がでるものがあれば 開発は早くなるとのこと。 既存の薬で効果的なものが見つかることに期待したいです。 <追記> ・抗HIV薬の「カレトラ」は、SARSウィルスを抑える基礎データがあるので、 新型コロナウィルスにも使ってみようとのことです。 <追記2>その後、抗HIV薬を臨床で使った結果が発表されています。 2020年3月19日 11時23分 NHK NEWS WEB エイズの発症を抑える抗ウイルス薬の「ロピナビル」と「リトナビル」を配合した薬は、新型コロナウイルスに感染した患者の治療薬として効果がある可能性があるとされ、すでに中国やタイ、それに日本国内で複数の患者に投与されています。 このうち、中国の医師らの研究グループが行った、この薬の臨床試験の報告が18日付けのアメリカの医学雑誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に発表されました。 それによりますと、臨床試験では、新型コロナウイルスに感染し一定の症状がある患者199人のうち、およそ半数に抗ウイルス薬を投与し、どのような経過をたどるか、薬を投与しない患者と比較しました。 その結果、試験開始から28日後の患者の致死率を比較したところ、抗ウイルス薬を投与されたグループではおよそ19. 2%だったのに対し、投与されなかったグループでは25%と、薬を投与されたグループが致死率で下回り、集中治療室に滞在した期間も短かったという結果が出たということです。 しかし、症状が改善する経過には大きな違いが見られなかったということで、研究グループは「今回の試験では、抗ウイルス薬の効果を確認できなかった」と結論づけています。 残念ながら、抗HIV薬での効果は確認できなかったようです。 ・新型インフルエンザ薬の「アビガン」は、ウィルスの遺伝子合成を抑える作用 があるので、理論的には効果があるようですが、動物実験の段階で、 妊娠中の胎児の奇形が認められているので、妊婦さんには使えません。 また男性にも使った場合は、しばらく避妊が必要とのこと。 ちょっと、気軽には使えないところがあるようです。 ・喘息治療薬の「オルベスコ」は、ステロイド剤ですが、ステロイド剤で唯一 ウィルスの増殖を抑える作用があります。 もしかしたら、新型コロナウィルスの重症化予防に使えるかもしれません。 新型コロナウィルスに感染して回復した人の「抗体」を使う方法 人間はウィルス感染すると、そのウィルスに対する 「抗体」というのを作って、 ウイルスを排除し、再び同じウィルスに感染しない仕組みがあります。 今回の新型コロナウィルスに感染して、回復した人ではその血液中に 新型コロナウィルスに対抗する「抗体」ができているはずです。 この抗体を感染者に入れてあげれば、感染者が早く回復する理屈です。 」 という論文を発表しています。 新型コロナウィルスに、ワクチンや治療薬がない今、 感染して治った人の「抗体」を投与する方法は、期待がもてます。 事前にこの抗体を投与して、ワクチンのように作用させることも 期待できるかもしれません。 ただ、他人にこの抗体を使って、何か問題はないのか 臨床試験は積み重ねる必要はあります。 現在のところ、新型コロナウィルスの治療に期待がもてる方法のひとつです。 新型コロナウィルス感染の今後の見通し 新型コロナウィルス感染の今後の見通しについて 参考になるのが、 2002年~2003年に流行したSARS. SARSは2002年11月下旬に始まって 終息宣言がでたのが、翌年の7月。 湿度や気温が上がってきた時期に終息していますが、 今回の新型コロナウィルスはどうでしょうか? また夏頃までかかるのでしょうか? 今年は東京オリンピックがありますので・・(やはり延期になりましたね。 ) すでに中国国内でのスポーツ試合 ・中国以外への場所の変更 ・延期 ・中止 のものがいろいろでてきています。 今回はSARSのときに比べて、各国の対応は早いですが 心配要素は ・今回の方がSARSのときより感染者が多い ・当時より、世界的に人の移動が激しい ・無症状の感染者がいるのでその感染力が不明 今後どうなっていくのか、ほんと心配です。 今できること 新型コロナウィルスにワクチンも治療薬もない現在できること 新型コロナウィルスに対する ワクチンも治療薬も時間がかかるので それまで待っていられません。 今自分にできること! よく言われている 「手洗い」・「アルコール消毒」・「マスク」は最低限必要です。 あとは、 自分の体力・免疫力を強化しておくことです。 体力・免疫力が高ければ、 感染しても症状がでなかったり、 症状が軽くすむ可能性は高くなります。 亡くなっているのは、 高齢者 体力がない 持病がある など、体力や免疫力が低下している人が多いと思いますので。
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