神浄の討魔 ss。 神浄 (かみじょう)とは【ピクシブ百科事典】

幻想殺し (いまじんぶれいかー)とは【ピクシブ百科事典】

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「その幻想をぶち殺す!! 」 概要 に宿る正体不明の力。 自らの 右手に触れたあらゆる異能の力を全て無効化してしまう能力であり、作中でも屈指のブラックボックスたる存在。 『異能』の定義はやの他、神の奇跡なども含まれ、それが有益なものであろうが有害なものであろうが問答無用で打ち消してしまう。 230万人の頂点に君臨する「レベル5」の超能力だろうと、致死級の魔術であろうと関係なく、上条が「」と判定されている原因にもなっている。 つまり上条は見かけ上「レベル0」ではあるものの、 実質的には完全な無能力者ではない 学園都市の計測システムが完全な無能力者とみなしているだけ。 劇中において「原石」と言われるタイプで、上条自身にもオンオフを切り換える事は出来ない常時発動型の能力である。 その為、触れた存在にかけられていた魔術を意図せずに打ち消してしまった事も度々あり、には右手を近づけないよう心掛けている。 効果対象と弱点 その性質上、全身に作用することで効果を生むタイプの異能 テレポートなど も上条には全く効かず、『御使堕し』のような超広大な範囲が対象の魔術にも発動するが、右手の範囲にしか影響しないため、無効化の効果は持ち主にしか反映されない。 また、記憶操作など脳に影響している類の異能は、右手で頭に強く触れれば解除できる。 欠点として、効果範囲は右手首から上 要は右手だけ であり、さらに 「異能」に分類されない力を無効化することはできない 銃撃、スタンガンでの電撃など。 そのため超能力や魔術に依存した攻撃手段しか持たない相手には大抵有利となれるが、異能を必要としないや近代兵器を用いて戦う敵に対しては、何の効果も発揮しないため勝ち目は一気に薄くなる。 加えて、異能を使って起こされた二次的な物理現象も無効化できない。 例えば、が発生させた、磁力の宿っている砂鉄の鞭は右手で触れれば『異能』である磁力が解除されるため粉状の砂鉄に戻せるが、がベクトル操作で発射した砂利の散弾は、既に発射された後である為運動エネルギーしか宿っておらず『異能』ではないために無効化できない。 ただし、上述の砂鉄や超電磁砲を防いだときの例にあるように、異能によって引き続きベクトルが働いている場合には、そのベクトルごと消滅する。 また無効化できてもその処理能力には限界があり、一度に多量の現象を処理しようとするとに時間がかかり、右手で受け止めることになってしまう。 上条はこの弱点を「 干渉」の性質として利用し、異能の力を掴み取ったり、向かって来る光線を殴って軌道を変えたり、沢山の異能の力の一つに作用させ現象の連鎖崩壊を起こしたりしている。 曰く、上条が今に至るまで辿っている極まりない人生も、 この右手が自分に来る幸運を消していることで訪れているらしい。 ただし何故かや、悪運だけはとてつもなく恵まれている。 言葉を借りるなら前者は女性から酷い目に合わされる前兆、後者は死んで楽になれず苦しみ続ける、というタイプの不幸なのかもしれない。 一応"魂"や"生命力"といった、ではあるものの自然のままに存在する力だけは消さず、出力がほぼゼロにまで低下する性質がある事も後に判明。 そのため真っ当な生命にとっての死神となってしまう心配はない。 その為コンビニ感覚でそれを成してしまうが登場してからは、精神・能力両方の意味で"切り札"的要素は失われていった。 右腕が切断・破壊されても、断面からまたは目に見えない「謎の力」が発生して効果は継続され、それらの現象が収まると共に 右腕は再生する。 右手だけを奪っても「幻想殺し」の力は急激に失われ、再び生え変わった右手に宿るため、上条からこの力を 一時的にでも 失わせる事は絶対に不可能となっている。 また、新約7巻にて 028 が自身の機能を使用して幻想殺しを使用しようとした際、解析不能な作用でボディの大部分が破損した事もある。 は新約20巻で「よりにもよって君の内側と繋げようとするとは」と、この件について言及している。 彼のプランに必要不可欠なものである事、そして何かを目撃したがクロウリーに口封じの為に襲撃されるなどの描写からも、やはりただの無効化能力という訳ではないのだろう。 上条に潜む力はこれまで幻想殺しに関連すると推測されていたが、リバースでは上記のと共に、 別種の力である可能性が提示されている。 正体 『新約』の中盤から、何人かの魔術師によって以下のような実態や歴史が明かされるようになっていった。 ただしそのいずれも「 それぞれの立ち位置から解釈し結論づけたもの」に過ぎず、確証は得られていない。 『』は幻想殺しの正体を知っており、が言うには「光の処刑」を使っているため、系統的に知っていてもおかしくはないらしい。 一応、下記のどの結論でもその説との矛盾はない。 もっとも、生前のテッラが言っていたように「記憶を失う前の上条当麻が事情を知っていた」のかは現時点では不明である。 先代の幻想殺し 幻想殺しと同質の力は、過去にも武器や洞窟などの形で存在していた。 それらがどの時代に生まれ、誰がどんな理由で創ったのかは不明だが、 時代・神話の転換点にはいつも幻想殺しと同質の力が出現していたようである。 例えば現実の歴史にも刻まれている、魔術結社『 』の全盛時代。 19世紀~20世紀にかけて活躍し、近代西洋魔術の礎を作った偉大な魔術結社の終焉は、まさに歴史のターニングポイントと言えるだろう。 その時代の幻想殺しは「 ブライスロードの秘宝」と呼ばれ、それは矢の形をした究極の追儺霊装として機能していた。 突き刺さっていたのはたった一本の矢であった。 ただし素材は鉄でも木でもない。 濁った色のワックスを固めたような何か。 先端が歪な五つ又に分かれた、何かを掴もうとする掌のような……。 『鏃は骨、矢羽は革、本体の矢柄は蝋……それもまた、血肉が蝋と化した屍蝋』 つまり。 それこそが。 『幻想殺し。 とある聖者の右手を素材に製造された究極の追儺霊装。 元は召喚失敗の際に退却せぬ者を魔法陣の向こうへ追い返すために用意されていた秘中の秘となる兵器です』 ~新約とある魔術の禁書目録18巻~ 曰く「 異世界から召喚された者を元の世界に追い返す力」。 「火花」 魔術の使用から発生する運命 を払う力も持っているらしく、まさに追儺のための霊装であった。 図らずも旧約禁書でのガブリエル ミーシャ を『位相』へ追い返したりしたのは正しい使い方の一つだったことになる。 秘宝はブライスロードにある『』の拠点で厳重に保管されていた。 しかし『黄金夜明』に所属する魔術師の内乱 史実上の ブライスロードの戦い でが持ち出して使用。 とを始末した。 メイザースとの決戦の最中に破壊され、力は時代を超えて「別の器」に宿る事になる。 幻想殺しという一つの伝説が『この時代』から消えていく。 どこに?決まっている、のちに上条当麻へ辿り着くための、別の道へだ。 ~新約とある魔術の禁書目録18巻~ 世界の基準点 半分のや真正の『』によると、その正体は 全ての魔術師達の怯えと願いが集約したもの。 歪められた世界を正す為に存在する『 世界の基準点』とでもいうべき力が幻想殺しの本質とされている。 『』はあまりにも強すぎた。 魔術の神達に宿る「無限」の力は、ちっぽけな地球だけでなく「世界」単位で影響しており、宇宙全体を思いのままに歪める。 例えば世界を構成する素粒子、あるいは生死の概念、温度や質量、層が異なる重なった世界 位相 …このような根幹部分にさえ作用し、世界の在り方を変えてしまう。 それこそ旧約1巻での魔神の説明のように1+1=3となり、リンゴは下から上に落下し、死んだ者が生き返る、既存の法則では考えられない歪な世界が誕生する。 同時に魔術師達は、歪んだ世界をあるべき形に戻す力を無意識下で願った。 もし「元の世界」への足掛かりとなる不変的な基準点があれば、リセット地点・バックアップのような力があればと。 そんな魔術師達の夢・願い・怯えが凝縮した力が『幻想殺し』として顕れたのである。 魔神や曰く、どうやら事象の中心は上条当麻の方にあるらしい。 幻想殺しは事象の中心である「 神浄の討魔」という真名の持ち主、その魂の輝きに惹かれて吸い寄せられたとのこと。 同質の『』が魔術師の99. 9%を占める『魔神』の自殺願望が反映されていた事は、幻想殺しの「世界の基準点」説を後押ししている。 ではそのような力がなぜ存在する?何が幻想殺しを本当の意味で形創った?というか魔神とクロウリーが何を知っている?このように不明な部分もまだまだ多い。 との関係 幻想殺しは魔術師の計画に組み込まれていた。 クロウリーは禁書でもテレマの法を持論として掲げ、を召喚して「法の書」が完成した1904年に審判が下り、今の時代は十字教の支配体制が消滅した「 次 ホルス の時代 アイオーン 」であると主張している。 これについて説明すると、実在するクロウリーは人が生きる時代をエジプトの神の名を借りて3つに区分しているのだが、この区分は彼が創設した宗教「 」において重要な意味を持っている。 イシスの時代 キリスト教 禁書では十字教 より前の原始宗教の時代。 オシリスの時代 キリスト教が支配する時代。 ホルスの時代 神に隷属する時代が終わり、人間一人ひとりが真の意志に目覚めて神となる時代。 そしての目指していた「神上」は、クロウリーのテレマ的なプランとは近かったらしい。 フィアンマ 異形の力で満たされた神殿=ベツレヘムの星を用意する その中で右腕の力=聖なる右を精練する その力でもって位相そのものの厚みを再調整し、世界を「天界」に作り変える• クロウリー 科学に擬態させたテレマ僧院=異能の力が存在する「」を創る その中で上条当麻? を活躍させて何かの成長を促す (学園都市の治安が悪かったり、意外と隙だらけなのも上条を活躍させるため) しかし、クロウリーが言うには 「オシリスの時代……つまり十字教単一支配下の法則ではなく、その先の ホルスの時代をフォーマットに定めていれば、私と似たような地点を目指していたかもしれないな」 「……たかが十字教程度で、あの右手や幻想殺し……そして『神浄 かみじょう 』を説明しようと考えた事。 それ自体が、君の失敗だ」 …との事で、フィアンマの力は旧時代たる「オシリスの時代」に囚われたままだった。 クロウリーの計画 プラン で重要になるという設定上、幻想殺しもしくはの正体は テレマ教に関係する何かではないかと予想されている。 上条=ハディート説 「」「」「」も参照。 禁書黎明期より存在する有名な考察ネタの一つで、テレマの神格ハディートとの記号的対応がかなり多い事で知られる。 禁書ではハディト表記である。 本来の力・正しい使用法…? 曰く、今の幻想殺しは本来の性能を発揮出来てないらしい。 新約21巻では、「記憶喪失の上条がそうと信じ込んでいる幻想殺し」の力が本当に正しいものなのかと疑問視されている。 コラボでの描写 セルフコラボ小説『とある魔術のヘヴィーな座敷童が簡単な殺人妃の婚活事情』では、テュール神の因果律操作を無効化している描写もある。 しかし別のセルフコラボ小説『合コンやってみました。 ただしオールスターで世界の危機ではあるけども。 』では、『』のヒロイン「白き女王」が世界を消し飛ばした際、上条個人に対しても幻想殺しの力が働いている描写がなかった。 コラボ企画『』では、の世界からもたらされたV-クリスタルやリバース・コンバートによる情報の物質化および物質の情報化、精神干渉、ひいてはタングラムの因果律操作のような現象も、超絶的テクノロジーや宇宙の法則を超えるような超"科学的原理"で引き起こされた故か、幻想殺しでは無効化することはできなかった。 の操作や世界の破壊についてはタングラムや白き女王など、一定の法則を超越した存在を考慮すると「力の強弱」「法則の上下関係」「対象が個人か世界か」「魔術的な現象」という色んな判定が関わってくるものと思われる。 『』枠で『』に参戦した際にはコードギアスシリーズのブリタニア騎士にかけられたを打ち消す場面が存在する。 こちらは上述した事情もあって、ある意味で『願い』繋がりのクロスオーバーとも言える。 その後、放送された『とある科学の超電磁砲T』では旧バージョンに近いSE 旧バージョンと比べると甲高い になっていたため、「幻想殺しのSE」がトレンド入りしていた。 関連タグ 関連記事 親記事.

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「・・・1つ聞いてもいいか?」 「何かな?」 右手を見つめるのをやめると、上条当麻は真剣な面持ちでアレイスターと向き直り、自分の右手を目の前に突き出しその疑問を問うた 「俺の『コイツ』は一体なんだ?」 「・・・ふむ、どこから説明したら良いものかな…」 アレイスターが衝撃の杖を持つ手とは逆の左手を顎に当てて考え始めた 「『全ての男女は星である』」 そう言ってアレイスターは今自分達を取り囲んでいる宇宙の星々を見上げながら呟いた 「・・・それは元々お前の残した言葉だろ」 「おや、既に存じ上げてくれているとは光栄だな」 「詳しい意味は小萌先生も教えてなかったけどな」 「言ってしまえばこの世界に無駄はなく、全ての物事が絡み合って組み上げられている…ということを説明しているだけさ」 「・・・・・」 「そう…君の幻想殺しが、今ここで私の前にまた現れたようにね…」 「・・・『また』?」 「ソレは元々は私の持ち物だったのだよ」 「なっ!?」 「・・・『鏃は骨、矢羽は革、矢柄は蠟…それもまた、血肉が蠟と化した死蠟』……」 そう言うとアレイスターは杖を二度軽く突く。 すると上条当麻の目の前にホログラムが現れる。 それは『たった一本の矢』であった。 しかし、それは矢というにはあまりにも異質で、矢先は本来の役目を放棄し、先端が歪な五つ又に分かれていた。 まるで何かを掴もうとする掌のような矢だった 「『幻想殺し』。 とある聖者の右手を素材に製造された究極の追儺霊装」 「!!!!!」 その言葉を聞いた瞬間、少年は思わず自分の右の掌へ目を落としていた 「その効果は、元は『召喚失敗の際に退却せぬ者を魔法陣の向こうへ追い返す』…という代物だ」 アレイスターがまた杖を突くとホログラムは一瞬で消え、歪な手の形をした矢は消え去った 「・・・コイツが…霊装…?」 上条当麻はそれと同じ「霊装」の名を称する物を何度か耳にし、時には目の当たりにしてきた。 リドヴィアの「使徒十字」、そして魔術に関わる日々のきっかけとなった少女が身につけていた「歩く教会」。 しかし、それらとは似ても似つかない。 なぜなら、今その霊装はこうして自分の右手に宿っているからだ 「そう、前世の幻想殺しは私の持ち物だった。 だがそれは次第に失われた。 時代の流れと共にね……」 「・・・そりゃ嫌でも運命感じちまうわな…こんな運命の赤い糸でも打ち消しちまうようなモンにこうしてまた巡り会えるってんならなおさら…」 「だが、霊装なんて物は所詮は効果をもたらす形でしかない。 幻想殺しにはそれを形づくらせる相応の意味とその役割が込められている」 「・・・意味と…役割?」 「幻想殺し…その正体は『この世に存在する全ての魔術師達の怯えと願いが集約したもの』だ」 「魔術を極めれば世界を思いのままに歪めることが出来る。 一見すれば魅力的な話だ。 だが、もしかしたらその世界を歪めた時に弊害が生じるかもしれない。 そしてその時に元に戻そうとしても『元の世界』を思い出せなくなってしまうかもしれない」 「・・・・・」 「だがもしそこに、『魔術の影響』を受けない物があれば、例え世界が元の影も形もないほどに変貌していたとしても、ソレだけは元の姿を保ったままだ…だからソレを基準にして元の世界を思い出していくことが出来る」 「・・・それが『コイツ』か」 「そう…それが幻想殺し本来の役割。 『世界の基準点』とでも言うべき力…かな」 「世界の…基準点……」 「その役割はいつどんな時代も変わらなかった。 幻想殺しが矢に宿った時でも、壁画に宿った時も、英傑達の武器として手に取られた時も、洞窟という形で試練として宿った時も、それが誰かの『右手』であった時でも」 「・・・・・」 「そう、今世の幻想殺しは君を『選んだ』んだよ。 そこにただ役割として存在するのではなく、徐々に徐々に主観が歪んでしまったこの世界を救えると感じた…それをもってあらゆる魔術師の願いが君に集約した。 君の『魂の輝き』に惹かれてね…」 「俺の…魂の輝き…?」 「その通りさ。 『神浄の討魔』」 アレイスターはその指で空中に何かを書く。 するとその指先でなぞった空間に火花がほとばしり、書かれた文字が形を作る。 それは上条当麻の元へと浮遊していき、そこには自分の名前と同じ読み方であるのに全く違うある名が書かれていた 「神浄の討魔……」 「それが君の真名…魂の輝きであり、君の本質さ…」 アレイスターの言葉の終わりと共に、火花の文字がフッと消えた 「先ほども述べたが、既に自分で気づいているのだろう?自身の持つ能力の本質とも呼ぶべき『モノ』と『もう一つの能力』について…」 「・・・・・」 「十字の丘での一方通行との戦いの時には右腕をもぎ取られ、その肩口から噴出したその『莫大な力』を他の何でもない自らの『意志』でもって抑え込んだ」 「・・・あぁ、俺の中に幻想殺し以外の『何か』があるってのは確かに自覚はしてる。 でも『ソレ』が一体何なのかは知らねぇ」 「・・・元々、君という存在は『十字教程度』の尺度で説明のいく代物ではない…」 「・・・俺の存在…?」 「・・・古来より…」 ほんの一瞬の沈黙を置き、語り始めるアレイスターの様子と口調が今までとは異なるものに変わる。 妙に古めかしく己にとって疎遠な話のようで、しかしそれでいて何処か身近に思えてしまうような、そんな前置きの言葉から話し始めた 「神話とは、神々を中心とした話であり、その物語の舞台のほとんどが神々の住む『神界』をはじめとした位相の中で起こったものだ…」 「しかし、今日まで伝わる全ての神話の中でただ一度だけ、神界を含む全ての位相から我々の住む『人間の世界』に身を落とした文字通りの『神』が存在した」 「・・・・・」 「その神の名を…『素盞嗚尊』」 「・・・スサノオノミコト?」 「神話においてスサノオは一度人間界に落ちたものの、人間界での功績を認められ、もう一度神界へと戻った」 「・・・しかし、スサノオが人間界に一度落ちたことで、そこにスサノオの残留思念が残った。 『神』という存在は無限の容量を持つ存在だ。 本人が意図せずともただそこに『在る』だけで世界に多大な影響を残してしまう」 「そして永遠とも言える時の流れの中で、スサノオがこの世に残した思念はやがて『生まれ変わった』。 そう、その魂を……」 「『神浄の討魔』として」 「!?!?!?」 「つまり、今の君の魂には紛れも無い神話の存在の『神』が宿っていると言っていい」 「は、はぁぁぁ!?」 上条当麻にとってはあまりにも突拍子のない話だった。 自分が神と同義だと言われたのと同じだったからだ。 まるでいきなり顔に水をぶちまけられたような気分だった 「そう…君はこの世界で唯一、その身に『神』を宿した存在なのだよ」 「じょ、冗談だろ…?」 「自分でもにわかには信じがたい話であろう?だが、それは紛れも無い真実であり、運命の歯車はこんなことでは止まりはしないのだよ」 「・・・・・」 「スサノオはこの人間界である偉業を成し遂げた。 その身体を8つの竜頭に分けた自然の化身『八岐大蛇』をその手で討ち果たした」 「・・・日本神話だろ?何となくなら聞いたことある」 「そのヤマタノオロチとの戦いでスサノオが自身の武器として用いた剣は『十握の剣』の一振り…通称『天羽々斬』と呼ばれる霊装だった」 「・・・霊装…」 その言葉にまた上条は無意識に自分の右手に視線を落とす 「その名前こそ違えど、当時の『幻想殺し』はこの『天羽々斬』に宿っていた」 「!!!!!」 「その天羽々斬でスサノオはヤマタノオロチを討ち果たした。 だが、天羽々斬に宿った幻想殺しがヤマタノオロチの尾に当たった瞬間に刃先がこぼれ、天羽々斬もまた壊れてしまった」 「こ、壊れた?霊装ってそんな簡単に壊れちまうもんだったか?」 「壊れたというよりも、その力の質が『変わった』という方がむしろ正しいな。 天羽々斬の刃が通らなかったヤマタノオロチの尾をスサノオが調べたところ、そこからまた新たな剣…もとい霊装が現れた。 その剣の名は…」 「・・・『天叢雲剣』」 「おや、既に名前を知っていたか…まぁ有名な神話だからな…その通りだ。 その剣の名は『天叢雲剣』。 天羽々斬に次ぐ新たな『幻想殺し』であり、その力の奥に新たな『もう一つの能力』を宿した究極の霊装」 「も、もう一つの能力…?」 「そう、幻想殺しの効力をそのままに『ヤマタノオロチそのもの』をその奥に封じ込めた新たな力の法則を持った幻想殺し。 その新たな力の正体は至ってシンプルで分かりやすい」 「・・・・・」 「『異能の力』のみならずこの世の全て『森羅万象の力』を喰らい尽くす圧倒的な力…その姿形、力は世界の神話や伝承と同義…」 「・・・『アレ』か…」 「その名を『竜王の顎』…と、我々はその力をそう呼んでいる」 「・・・『竜王の顎』…」 そう呟いて上条当麻はその右手をまるで何かを掴むようにして握りしめた.

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「・・・1つ聞いてもいいか?」 「何かな?」 右手を見つめるのをやめると、上条当麻は真剣な面持ちでアレイスターと向き直り、自分の右手を目の前に突き出しその疑問を問うた 「俺の『コイツ』は一体なんだ?」 「・・・ふむ、どこから説明したら良いものかな…」 アレイスターが衝撃の杖を持つ手とは逆の左手を顎に当てて考え始めた 「『全ての男女は星である』」 そう言ってアレイスターは今自分達を取り囲んでいる宇宙の星々を見上げながら呟いた 「・・・それは元々お前の残した言葉だろ」 「おや、既に存じ上げてくれているとは光栄だな」 「詳しい意味は小萌先生も教えてなかったけどな」 「言ってしまえばこの世界に無駄はなく、全ての物事が絡み合って組み上げられている…ということを説明しているだけさ」 「・・・・・」 「そう…君の幻想殺しが、今ここで私の前にまた現れたようにね…」 「・・・『また』?」 「ソレは元々は私の持ち物だったのだよ」 「なっ!?」 「・・・『鏃は骨、矢羽は革、矢柄は蠟…それもまた、血肉が蠟と化した死蠟』……」 そう言うとアレイスターは杖を二度軽く突く。 すると上条当麻の目の前にホログラムが現れる。 それは『たった一本の矢』であった。 しかし、それは矢というにはあまりにも異質で、矢先は本来の役目を放棄し、先端が歪な五つ又に分かれていた。 まるで何かを掴もうとする掌のような矢だった 「『幻想殺し』。 とある聖者の右手を素材に製造された究極の追儺霊装」 「!!!!!」 その言葉を聞いた瞬間、少年は思わず自分の右の掌へ目を落としていた 「その効果は、元は『召喚失敗の際に退却せぬ者を魔法陣の向こうへ追い返す』…という代物だ」 アレイスターがまた杖を突くとホログラムは一瞬で消え、歪な手の形をした矢は消え去った 「・・・コイツが…霊装…?」 上条当麻はそれと同じ「霊装」の名を称する物を何度か耳にし、時には目の当たりにしてきた。 リドヴィアの「使徒十字」、そして魔術に関わる日々のきっかけとなった少女が身につけていた「歩く教会」。 しかし、それらとは似ても似つかない。 なぜなら、今その霊装はこうして自分の右手に宿っているからだ 「そう、前世の幻想殺しは私の持ち物だった。 だがそれは次第に失われた。 時代の流れと共にね……」 「・・・そりゃ嫌でも運命感じちまうわな…こんな運命の赤い糸でも打ち消しちまうようなモンにこうしてまた巡り会えるってんならなおさら…」 「だが、霊装なんて物は所詮は効果をもたらす形でしかない。 幻想殺しにはそれを形づくらせる相応の意味とその役割が込められている」 「・・・意味と…役割?」 「幻想殺し…その正体は『この世に存在する全ての魔術師達の怯えと願いが集約したもの』だ」 「魔術を極めれば世界を思いのままに歪めることが出来る。 一見すれば魅力的な話だ。 だが、もしかしたらその世界を歪めた時に弊害が生じるかもしれない。 そしてその時に元に戻そうとしても『元の世界』を思い出せなくなってしまうかもしれない」 「・・・・・」 「だがもしそこに、『魔術の影響』を受けない物があれば、例え世界が元の影も形もないほどに変貌していたとしても、ソレだけは元の姿を保ったままだ…だからソレを基準にして元の世界を思い出していくことが出来る」 「・・・それが『コイツ』か」 「そう…それが幻想殺し本来の役割。 『世界の基準点』とでも言うべき力…かな」 「世界の…基準点……」 「その役割はいつどんな時代も変わらなかった。 幻想殺しが矢に宿った時でも、壁画に宿った時も、英傑達の武器として手に取られた時も、洞窟という形で試練として宿った時も、それが誰かの『右手』であった時でも」 「・・・・・」 「そう、今世の幻想殺しは君を『選んだ』んだよ。 そこにただ役割として存在するのではなく、徐々に徐々に主観が歪んでしまったこの世界を救えると感じた…それをもってあらゆる魔術師の願いが君に集約した。 君の『魂の輝き』に惹かれてね…」 「俺の…魂の輝き…?」 「その通りさ。 『神浄の討魔』」 アレイスターはその指で空中に何かを書く。 するとその指先でなぞった空間に火花がほとばしり、書かれた文字が形を作る。 それは上条当麻の元へと浮遊していき、そこには自分の名前と同じ読み方であるのに全く違うある名が書かれていた 「神浄の討魔……」 「それが君の真名…魂の輝きであり、君の本質さ…」 アレイスターの言葉の終わりと共に、火花の文字がフッと消えた 「先ほども述べたが、既に自分で気づいているのだろう?自身の持つ能力の本質とも呼ぶべき『モノ』と『もう一つの能力』について…」 「・・・・・」 「十字の丘での一方通行との戦いの時には右腕をもぎ取られ、その肩口から噴出したその『莫大な力』を他の何でもない自らの『意志』でもって抑え込んだ」 「・・・あぁ、俺の中に幻想殺し以外の『何か』があるってのは確かに自覚はしてる。 でも『ソレ』が一体何なのかは知らねぇ」 「・・・元々、君という存在は『十字教程度』の尺度で説明のいく代物ではない…」 「・・・俺の存在…?」 「・・・古来より…」 ほんの一瞬の沈黙を置き、語り始めるアレイスターの様子と口調が今までとは異なるものに変わる。 妙に古めかしく己にとって疎遠な話のようで、しかしそれでいて何処か身近に思えてしまうような、そんな前置きの言葉から話し始めた 「神話とは、神々を中心とした話であり、その物語の舞台のほとんどが神々の住む『神界』をはじめとした位相の中で起こったものだ…」 「しかし、今日まで伝わる全ての神話の中でただ一度だけ、神界を含む全ての位相から我々の住む『人間の世界』に身を落とした文字通りの『神』が存在した」 「・・・・・」 「その神の名を…『素盞嗚尊』」 「・・・スサノオノミコト?」 「神話においてスサノオは一度人間界に落ちたものの、人間界での功績を認められ、もう一度神界へと戻った」 「・・・しかし、スサノオが人間界に一度落ちたことで、そこにスサノオの残留思念が残った。 『神』という存在は無限の容量を持つ存在だ。 本人が意図せずともただそこに『在る』だけで世界に多大な影響を残してしまう」 「そして永遠とも言える時の流れの中で、スサノオがこの世に残した思念はやがて『生まれ変わった』。 そう、その魂を……」 「『神浄の討魔』として」 「!?!?!?」 「つまり、今の君の魂には紛れも無い神話の存在の『神』が宿っていると言っていい」 「は、はぁぁぁ!?」 上条当麻にとってはあまりにも突拍子のない話だった。 自分が神と同義だと言われたのと同じだったからだ。 まるでいきなり顔に水をぶちまけられたような気分だった 「そう…君はこの世界で唯一、その身に『神』を宿した存在なのだよ」 「じょ、冗談だろ…?」 「自分でもにわかには信じがたい話であろう?だが、それは紛れも無い真実であり、運命の歯車はこんなことでは止まりはしないのだよ」 「・・・・・」 「スサノオはこの人間界である偉業を成し遂げた。 その身体を8つの竜頭に分けた自然の化身『八岐大蛇』をその手で討ち果たした」 「・・・日本神話だろ?何となくなら聞いたことある」 「そのヤマタノオロチとの戦いでスサノオが自身の武器として用いた剣は『十握の剣』の一振り…通称『天羽々斬』と呼ばれる霊装だった」 「・・・霊装…」 その言葉にまた上条は無意識に自分の右手に視線を落とす 「その名前こそ違えど、当時の『幻想殺し』はこの『天羽々斬』に宿っていた」 「!!!!!」 「その天羽々斬でスサノオはヤマタノオロチを討ち果たした。 だが、天羽々斬に宿った幻想殺しがヤマタノオロチの尾に当たった瞬間に刃先がこぼれ、天羽々斬もまた壊れてしまった」 「こ、壊れた?霊装ってそんな簡単に壊れちまうもんだったか?」 「壊れたというよりも、その力の質が『変わった』という方がむしろ正しいな。 天羽々斬の刃が通らなかったヤマタノオロチの尾をスサノオが調べたところ、そこからまた新たな剣…もとい霊装が現れた。 その剣の名は…」 「・・・『天叢雲剣』」 「おや、既に名前を知っていたか…まぁ有名な神話だからな…その通りだ。 その剣の名は『天叢雲剣』。 天羽々斬に次ぐ新たな『幻想殺し』であり、その力の奥に新たな『もう一つの能力』を宿した究極の霊装」 「も、もう一つの能力…?」 「そう、幻想殺しの効力をそのままに『ヤマタノオロチそのもの』をその奥に封じ込めた新たな力の法則を持った幻想殺し。 その新たな力の正体は至ってシンプルで分かりやすい」 「・・・・・」 「『異能の力』のみならずこの世の全て『森羅万象の力』を喰らい尽くす圧倒的な力…その姿形、力は世界の神話や伝承と同義…」 「・・・『アレ』か…」 「その名を『竜王の顎』…と、我々はその力をそう呼んでいる」 「・・・『竜王の顎』…」 そう呟いて上条当麻はその右手をまるで何かを掴むようにして握りしめた.

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